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保育士入門 保育資格をとるには
保育の仕事は、社会的にニーズが高く、働く場所も多様化し、今大変人気のある仕事。これからこの仕事についてみたい!という方に向けて、保育士になるための方法を分かりやすくご紹介致します。
保育士を目指す場合、「保育士になるには」でご紹介させて頂きましたとおり、以下の2通りの方法があります。
保育士資格試験を受けて、ご自身で合格を目指す場合と、学校に入学して、資格取得を目指す場合の、メリット、デメリットについてご説明致します。
保育士資格試験を受けて合格する 。
(年1回のみ試験が行われる)
保育士資格が取れる養成学校
(大学・短大・専門学校)を卒業する。
保育士試験のメリット
保育士試験で合格を目指す最大のメリットは、大学や短大、専門学校等の指定保育士養成施設を卒業するよりも安い価格・費用で、保育士資格を取得することが出来る点です。
指定保育士養成施設に通学し単位を取得すると、卒業と同時に保育士資格を取得出来ますが、高額な学費(100万円単位)がかかります。ご家庭をお持ちの方などは、この費用を捻出することが困難となるでしょう。
一方、保育士試験受験の場合は、受験料12,900円+学習のためのテキスト代など、指定保育士養成施設に通学するよりも経済的負担を大幅に減らすことが出来ます。
指定保育士養成施設に通学する場合、週に5回・最低でも2年以上通学する必要があり、それに加え、数週間の保育園での実習がありますので、お仕事や子育てをされている方にとっては、カリキュラムの消化や実習に費やす時間を作るのは大きな負担になってしまいます。
しかし、保育士試験受験では、最短3ヶ月でも資格を取得することが可能です。試験は毎年8月に筆記試験が、10月に実技試験が行われます。学習をスタートする時期は人によって様々ですが、試験日を目標にし、独学や通信制、通学制など自分で勉強する方法を選択することが出来るのです。
「働きながら」や「家事や育児をしながら」など、自分のライフスタイルを大きく変えることなく、資格試験にチャレンジすることが出来るのが大きな魅力です。自分のペースで計画を立てて勉強ができるので、社会人向けの保育士資格取得方法と言えるでしょう。
保育士試験のデメリット
指定保育士養成施設では保育園での実習が必須ですが、保育士試験受験の場合は、現場での実習なしに保育士資格を取得することが出来てしまいます。その為、保育の現場では食事やおむつ替え、着替えなど子どもたちの身の回りのお世話、保護者とのやりとり、園内に展示する壁面の作成など、日々たくさんの仕事があります。哺乳瓶の使用方法や食事の介助など、全く子どもに携わったことがないと、即戦力を求められる保育の現場では最初のうちは戸惑うことがあるかもしれません。
また、保育士試験は年に1度しかありませんが、科目別に合格が判定され、合格した科目は3年目の試験まで有効となりますので、毎年全科目を受験する必要はありません。
しかし、だからと言って3年間で筆記・実技試験ともに合格出来るという保証などはどこにもありません。何年目の受験で保育士試験に合格出来るかは全て自分自身の頑張り次第なのです!
ボランティア保育で実践経験を積む
保育園や幼稚園などのボランティアが増えてきています。こういったボランティア保育を行っている人は、主に保育士を目指している学生ですが、子ども好きの社会人も増えてきているようです。保育士を目指している学生は実習などの予習、復習を兼ねてボランティア保育をさせてもらっているようです。ボランティアを受け入れる側の幼稚園や保育園なども人員不足のところが多くボランティア活動は非常に助かっています。しかし、受け入れる園も誰でもすぐに受け入れますといったところばかりではありません。受け入れる側の保育・幼稚園なども人から責任を持って子どもを預かっていますので、資格を持っていない人をボランティアとして受け入れるということには不安もあるのです。よって断られてしまうこともあると思います。
探し方
社会福祉協議会や県のボランティアセンターなどで問い合わせてみると紹介してもらえることもあるようです。他にも、自身の卒園した保育園や幼稚園などに尋ねてみるのも良いでしょう。自身の卒園した園であればいくらか信頼は得られるでしょうし、ダメでも他の園を紹介してくれる等、力になってくれることもあるようです。
また、保育士を目指しているのであれば、近くの園で自分が保育士を目指しているという旨を伝え、まずは見学などをさせてもらってからボランティア等の話をすると良いでしょう。
保育士の人数が多くても、預かっている子どもの人数はそれ以上です。ですから人員がほしい園は沢山あると思います。
資格を持っていなくても出来ることは沢山あると思いますので、諦めずに受け入れてもらえる園を見つけ、ボランティア保育をしてみましょう。
注意点
ボランティアをする上で、まず一番気をつけなければならないのは「怪我をさせないこと」です。相手はまだ小さな子どもです。色々なものに気を取られ、体が小さく頑丈でない分些細なことで怪我をしてしまう可能性があります。注意深く見てあげることは大人の役目です。
役に立ちたい、お手伝いしたいという考えのボランティアですので迷惑を掛けたり自分の不注意で怪我をさせてしまうような事がないように常に気を張って注意深く見守りましょう。
また、ボランティア保育は保育士さんの手助けをして子どもを楽しませることが目的です。なるべく早く子どもたちと打ち解けるよう努力しましょう。
子どもたちとの接し方としては次のようなことをお勧めします。
- 手遊びなどの遊びを覚えていれば子どもたちの興味を引き付け、打ち解けやすいでしょう。
- 指導者のような「教えてあげる」という目線ではなく、子どもたちと同じ目線で会話をしましょう。
- 男性の場合、小さな女の子は警戒心を抱く子もいるのでちょっとした呼びかけや会話、褒める時などに頭を撫でる、肩を叩くなどのスキンシップを取るといいでしょう。以上のようなことを覚えておけば子どもの方から近づいてきてくれるでしょう。手遊びを知らない場合は逆に子どもたちに教えてもらうのも良いでしょう。自分の好きなことや自慢をしたい年頃ですから、こちらが「教えて?」「よく知っていて凄いね」などと褒めてあげると警戒心も薄れ、すぐに打ち解けることが出来るでしょう。
保育士資格が取れる養成学校(大学・短大・専門学校)を卒業する
養成学校と言っても、専門学校、短大、大学、その他養成施設などの種類があります。
どれを選べばいいか迷うかと思いますが、「修業年限」と「専門的なことを学びたいか、早く現場に出たいか」という点に焦点を当てて考えると選びやすいかと思います。
昼間 | 夜間 | 通信 | |
---|---|---|---|
専門学校 | 2年または3年 | 3年 | - |
短大 | 2年または3年 | 3年 | 3年 |
大学 | 4年 | 4年 | 4年 |
保育士養成施設 | 2年 | - | - |
保育士養成学校を選ぶ際には、大学・短大・専門学校のどれを選ぶかを決め、自分が通える場所に養成学校があるか(もしくは養成学校の近くで一人暮らしが出来るか等)を探し、そして学校のカリキュラムや特色などが自分に合っているか考える必要があります。また、卒業後の就職の事を考え、「自分が保育士として就職したい地域に卒業生を多く送り出している養成学校を選ぶ」ということも大切です。
養成学校のメリット
まず、第一にきちんと単位を修得し、卒業すれば確実に保育士資格を得ることが出来るという事です。
特に、現在高校在学中で保育士になりたいという方は保育士養成学校への進学がお薦めです。
なぜなら、保育士試験の受験資格には制限があり、高校卒業後に保育士試験を受験するには「児童福祉施設での実務経験2年以上」が要求されます。保育士養成学校には、幼稚園教諭免許を同時に取得出来る学校があります。大学では、幼稚園教諭1種免許、短期大学と専門学校では幼稚園教諭2種が取得出来ます。
一方、保育士養成学校は養成校の入学試験に合格すれば入学出来ますし、単位をきちんと習得することが出来れば、確実に保育士資格を得ることが出来ます。
また、保育士養成学校では、実習がカリキュラムに組み込まれている為、保育士試験合格を目指す場合には、ペーパーテストを突破するための学習が中心となりますが、授業ではより実践的な知識や技術を学ぶ機会が多くあるということも大きなメリットです。
保育士試験合格に比べて、就職に関するサポートを受けやすいことも、保育士養成学校で学ぶメリットの1つと言えます。
養成学校のデメリット
まず、卒業まで、専門学校や短期大学は最低2年(最近は3年制を採用する学校が増えています)、大学では4年という時間が必要です。じっくりと勉強したい方には向いている方法と言えますが、家庭や仕事と両立をしながらの資格取得を目指す方、少しでも早く資格取得し保育現場に出たいとお考えの方には向かないでしょう。通信制の場合でも実習に出る必要がありますので、スケジュールを調整が必要となります。
また、保育士養成校へ通学するとなると、年間数十万円〜100万円前後の学費が必要ですので、経済的な負担が非常に大きくなってしまいます。